【ライブ配信特集:その2】Roland V&VRシリーズ徹底比較【映像編】

2021年8月20日金曜日

Roland スイッチャー ライブ配信

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いつもありがとうございます。株式会社 機材屋です。

今回はRolandのスイッチャー・ミキサー特集第二弾です!前回の記事では
VシリーズとVRシリーズのおおまかな違いのみでしたが、今回は更に踏み込んで、
映像入力、映像出力、映像効果の比較に焦点を当ててチェックしていきましょう。

今回、V-1HD、V-1HD+、V-02HDに関しましては小型モデルのため
比較からは外しましたが、それらのモデルも含めた比較表は比較表PDF(完全保存版)にてご覧ください。


【比較】V-8HD、V-60HD、VR-1HD、VR-4HD、VR-50HD MK2の映像入力の数や種類は?



まずは価格帯と、映像入力に関しまして。

ここでやはり目を引くのはV-8HDですね。HDMIが8入力と多く
一つとびぬけたスペックです。ちなみに背面はこんな感じです↓

他社製品のATEM Mini ExtremeもHDMIが8系統ありますが、
V-8HDはコンパクトな背面に収まっていますね。

アナログ入力を備えているモデルは、学校や企業など
なかなか置き換えが出来ないPCなどを映像素材として活用したい場合に向いています。


■映像出力の比較



前述の映像入力の表でもそうでしたが、V-60HDとVR-50HD MK2にはプロの現場での採用の多いSDI入出力を備えている事が分かります。
例えばHDMI接続ですと5m以上となると延長機器などを必要とするのに対し、SDI接続は最大約100mくらいまで対応可能な為、
広い会場等ではSDI接続が主流となっています。

マルチビューは入力している映像を1つのモニターで同時に確認出来る、分割出力が可能かを示しています。
10分割表示だと、出力中の映像なども確認出来ます。
また、バス構成にAUXがある場合、配信する映像本線とは別に、演者用のモニター出力や、会場のプロジェクターへ別の映像を送るなど、
予備出力が確保出来てセミナーやイベント配信に便利です。


また、前回の記事でも紹介しましたが
VRシリーズはUSBでそのままPCに差し込み、配信出来るのが強みですね。



■映像効果の比較
下記はV-8HDの一例です。
配信映像はいくつもの層(レイヤー)を重ねることで、より効果的な内容を映し出すことが可能です。



スイッチャーはモデルによりレイヤー数や機能が異なります。
テレビ番組のような作りこんだ映像配信にチャレンジしたい方や、eSportsの配信を考えている方は
この合成機能がリッチな機種が便利です。


一般的な機能は下記をご参考ください。

ダウンストリームキー(DSK)
すでにエフェクトをかけたり合成が行われている映像に、さらに画像や文字を合成する機能のこと。
画像処理の流れの中で最も下流(ダウンストリーム)で行われるため、ダウンストリームキーと呼ばれています。

ピクチャーイン ピクチャー(PinP)
映像の上に映像を乗せる、テレビ番組等で「ワイプ」などでも使用されている機能。

プログラム(PGM)
エフェクトなどをかけて本機から出力される映像・音声信号のこと。視聴者が見る映像となるもの。

プリセット(PST)
プログラム(PGM)に対し、次に出力される映像。任意のタイミングで切替可能です。


下記が比較となります。



今回は映像入出力と映像効果面にスポットを当てた紹介でした。
ご使用の環境に合った製品の輪郭が、少しずつ見えて来ましたでしょうか。

次回はオーディオ面での比較となります。
また冒頭でも申し上げましたが映像・オーディオ共に比較可能、更に今回省略されたV-1HD、V-1HD+、V-02HDも加えた
比較表PDF(完全保存版)も是非ご覧ください!