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【後編】ソニー×ローランド コラボ生配信の機材構成、全部お見せします!ZV-E1、推奨レンズや熱問題など

2023/07/28

いつもありがとうございます。株式会社 機材屋です。

※元動画は下記でご確認頂けます。(Youtubeが開きます)



7/7のコラボ配信の裏側解説、それでは引き続き後編いってみましょう。

SONYさんのパート

今回の配信ではRolandさんのパートが終わり、SONYさんのパートに切り替わるタイミングにて小芝居が挟まれました。


「あれ?今カメラ動いてませんでした?でも前にあるカメラは無人ですよね」
「これってもしかして・・・」


「そうなんです!」
と言って、ソニー小嶋さんが登場。


といったようにして、オートフレーミングの機能を効果的に見せる演出を意識してみました。
そしてこのZV-E1の映像に切り替わるタイミングで、スイッチングは再び筆者のVR-6HDに戻る事になります。
前回は配信用スイッチャーを触る筆者と、Roland市川さんのみの接続に絞った配線図のご紹介をしましたが、ここではSONYさんと筆者の配線図に絞ってみましょう。




カメラの細かな役割は前編でお伝えした通りです。
筆者のVR-6HDは

・配信を行う
・配信内容の記録をATOMOSのモニターレコーダーで行う(後日のYoutube動画はこちらを編集したもの)
・ソニーパートでの各種スイッチング※カメラ三種、PC等
・ワイヤレスマイク SONY UWP-D21で演者三人の声を受け取りミックスする
・途中で挟まれる画像表示や、OP/EDのBGMを流す

などの役割を行っております。本体にはマステでこう貼っておきました。



左側がオーディオのフェーダーで、ワイヤレスマイクの受信機を各入力に接続。それぞれの名前を入れております。

映像入力3の「市」というマークは、Rolandさんパートの市川さんからの映像入力(V-8HD)からですね。(前編の記事を参照)

入力4が空白になっているのは、上記の配置図にてソニーさんパートにおいて「動画再生用」「パワーポイント用」のPCを分けていたのですが最終的に一台のPCで行う事になったからです。
これらを見ておりますと前回の市川さんの使用方法と比較すると、こちらはVR-6HDの標準的な使用方法と言えます。





ZV-E1のデモンストレーション及びレビューのコーナーでは、
「ZV-E1」の映像の中にPinPで「手元見せFX3」の映像を差し込み、iPadの操作をお見せしております。
なお本編でも言われている通り、オートフレーミングは人物以外の物でもタップすればフレーミング可能なので、こういった商品説明のシーンでも非常に効果的ですね。






複数人顔認識のコーナーでは、オートフォーカスの速さを強調する為にAF速度を早く設定しておりますが、反面 ブリージングが発生するとの事でコメントを頂きました。
そこで、コメント返しのシーンにて対策のご説明もさせて頂きました。
AF速度を低速にし、ブリージングの違和感を和らげるといった対策です。



ですが、配信後にお調べしたところ、ZV-E1にはブリージング補正機能がございました。
是非ブリージング補正とAF速度の調整で、自然な画作りを目指してみて下さい!

ZV-E1、熱対策は必須

さて、ソニーさんサイドではZV-E1を実際に配信で使用し、その性能の凄さを体感して頂こうというテーマで進めておりましたが、皆さんが気になるのはやはり「熱暴走」「熱停止」などの発熱問題。

そもそもVLOGCAMであるZV-E1は、コンセプトそのものが違うため長時間撮影に耐えうる設計ではありません。FX3やFX30のようにファンが付いている訳でもありません。
オートフレーミング機能は本体のパワーを要求される機能ですので、一定の温度になると自動解除される事もございます。

配信中にも触れましたが、今回のZV-E1には自作ファンを本体に取り付けるという対策をしておりました。





実際にこれがあるかないかだけでも熱暴走や熱停止、及びオートフレーミングの自動解除防止に貢献していたと感じました。

ただオートフレーミングを活用した長時間運用という観点で見るならば、配信でもご紹介のPTZカメラのほうが実用的です。




ZV-E1はそのカメラの画角内のみでのフレーミングですが、こちらは「旋回」のため、より広範囲の自動追尾が可能です。
ZV-E1に比べこちらは1/2.5型センサーですが、クロップが行われずに全て旋回のみで追従が行われます。

また、α6700にもオートフレーミングが搭載されておりましたので、今後のモデルにはどんどん浸透していきそうです。

α6700 ILCE-6700 ボディ【2023年7月28日発売予定】
SONY α6700 ILCE-6700 ボディ


今後は広角レンズの需要が高まる?




配信の中で、「超強力な手ブレ補正」として取り上げられていた「ダイナミックアクティブ」機能。オートフレーミングの機能にも共通するのですが、「昨今のカメラの画質向上、性能向上により、クロップしても劣化を感じにくい」事から、多くの現場で活用される機能になる事は明確です。
そうなるとやはり、クロップしても被写体が画角に収まるように選びたいのが広角レンズ。
上記画像を見て頂くと分かるように、自撮り目的なら20mmは欲しいところです。

SEL2070G / FE 20-70mm F4 G
SONY SEL2070G / FE 20-70mm F4 G

ちなみに本編のオートフレーミング実演のシーンでもこのSEL2070Gが採用されており、性能、クオリティ共に申し分なしといったところでした。

コラボレーション

前半ではRolandのVR-6HD、後半ではSONYのZV-E1をメインに解説とレビューを行いましたが、何故コラボレーションなのかといいますと、VR-6HDも、ZV-E1も、「最新の機材を活用し、少人数でも高クオリティな映像・配信体験を演出可能」といった点が合致したから、と言えます。
特にPTZカメラはオートフレーミング技術を搭載した事により、今後飛躍的に伸びる市場であると言えますし、マニュアル操作が必要な際にはVR-6HDの内蔵コントローラーが助けてくれます。

AIの進化はカメラマンの仕事が減るのでは、という意見も目にする事がございますが、活用する事で逆にカメラマン皆様への手助けが出来るのでは、とポジティブにも考える事も出来ます。配信内で機材屋社長が申していましたように、これらの最新技術を目の当たりにした事により映像の未来は明るいと感じました。

それでは、機材屋でした~!